ホームページ はじめに インド旅行学 ティルタヤトラ 旅のあらすじ 写真集 シンボル 聖地と寺院 人と暮らし 旅の知恵 コーラム ヤントラ ゲストブック
ヴェーダの神々と女神 (2) チベット仏教の創始者ともいわれるタントラ‐ヨギ・パドマサンババは、「鉄の鳥が飛び、馬が車輪に乗る時代、“ダルマ”(真実の宗教、義務)は西へ行く。」と語りました。そのとおり、今ではヴェーダの知識は西洋諸国を中心に世界的に広がり、ヨガ教室やアユルヴェーダの診療所、アシュラムやヒンドゥー寺院も各地に設立されています。グルに師事するミュージシャンや芸術家、知識人も少なくありません。実際にインドへ渡り、哲学やヨガのシステムを学ぼうとした人は、過去数百年のあいだ絶えることがありませんでした。文献が世界の言語に翻訳、解説されるとともに、世界中がその奥深い思想や哲学の理解を試みたのです。インドを訪れヴェーダによる伝統を実践・経験することによって、その理解や認識を深めることができます。しかし、ヴェーダは地域に限定されない全世界、宇宙的なものであり、そのパッケージのみがインドなのです。 |
Hare Krishna--Hare Rama , Jay Jay Sita Rama, Om tat Vishnu ! ヴェーダの世界には数多くのムニ (聖仙)やリシ(聖王)、仏陀やラーマ、クリシュナを含むアヴァター(神の化身)も存在します。惑星(スリヤ、チャンドラ…)や河川(ガンガー、ナルマダ・・・)山、木、湖などの自然条件は人格化された神々であり、地球自身もまた女神(Bhumi)なのです。 さらに音楽や芸術、建築家などの人格を持つ神々も登場して展開される壮大なドラマは、神と世界の関係を具体的に説明しています。 |
神々と献身
献身で捧げられたものを神々に届けるメッセンジャーの役割を果たす アグニ(火の神)は、消化をつかさどる火(Jataragni)として私たちの体内にも存在します。神々は各居住地を持ち、こうした場所や寺院は聖地として崇められます。たとえばシヴァがヒマラヤのカイラーシュ山、12のジョーティリンガムに宿るように。そして神はパラムアトマとして全ての生命のハートにも宿るので、われわれの身体もまた神の寺院と認識し、取り扱います。こうして植物を含む全ての生命体は互いに結ばれ、尊重されて、調和を保つことができるのです。 |
――Renuka- Mata/ Devi――
女神達(デビ)は“マタ”(母)とも呼ばれ親しまれています。
マハラシュトラ州中部、板状の岩盤が一面に広がるジャングル地帯の聖山に出会ったのは、“レヌカ デヴィ”。
ヴィシュヌの24の化身の一人であるパーラスラームの母親です。寺院の中には岩盤のユニークなマタ‐ジが祭られていて、参拝者は花輪と共に装飾品やサリーなどもこの愛くるしいマタジに捧げて供儀を行います。寺の僧たちは祭りの日に美しく装飾されたレヌカ‐デビの写真を見せてくれました。荒野とジャングルの合間にある、なんともほのぼのとしたこの寺院は、人々の愛情深い献身にあふれています。
ヴィシュヌの化身であるシュリ・ダタトリヤの大きな寺院も近くにあり、原住民を中心に多くの巡礼者が訪れる聖地です。 |
――Brahma- ji (創造の神)――
ヴェーダを手に持つ創成の神ブランマーは供儀の火をプシュカルの湖へ届ける役割も果たします。ブランマーはその婦人サヴィトリと共にプシュカル湖で供儀を行う予定でしたが、特に美しく身繕いをしようとしたサヴィトリは供儀に遅れてしまいます。そこでブランマーは、3つの牛糞を手にとり、生命を与えて女神ガヤトリを誕生させました。
ブランマーとガヤトリは予定されていた通り供儀を行いましたが、参列できなかったサヴィトリはその供儀に呪いをかけました。こうして今の時代には、聖職階級のブランマーナは乞食のようになり、牛は路上のごみを与えられ(BSEにも発展)、火(アグニ神)は足でもみ消されるようになり、解脱(Mukti, Moksha)を約束する有名なガヤトリーマントラもまた忘れられてゆきます。 |
ヴィシュヌの臍である 海洋から伸びた蓮に座るブランマー |
生命体の育まれたプシュカルは巡礼地として広く知られ、プシュカルを訪れることによって精神に依存する人生が始まるともいわれます。ここで生命体とは一定の期間のみに存在する身体を意味しています。人類には3つの誕生があり、第一に生殖、第二に物理的な誕生、第三に精神としての誕生。しかし、誕生も死もない個々の魂(プルシャ、パラムアトマ、ブラフマン)にはその起源があり、ブランマー自身もまた同じなのです。 |
――Bero- ji (飲酒の神)―― |
――Shiva/ Rudra (破壊の神)―― |
Om nama Shiva, (Mantra) 45kb , mp3 神ブランマーによって新しい出現が起こり、ヴィシュヌは宇宙全世界を維持。ヴェーダに基づいた創造、維持、破壊は始まりも終わりもなく繰り返されるのです。 |
シヴァ神。おそらくインドで最も一般的に尊敬され崇められている神。ヴェーダの三大神(三位一体神)の一人、破壊の神
。この宇宙の世界時間が終わるとき、シヴァが踊りを舞い破壊をもたらすと、その後また新しい世界が創造されてゆく。シャンカール、シャンボーなどとも呼ばれるヴェーダ神ルードラの1008の顕現。 |
シヴァ リンガムでは自然に育つジョーティ・リンガやスワヤンブー・リンガが特に重要です。ヒマラヤ、アマルナートのジョーティ・リンガムはその中でも特に有名で、洞窟の中に氷から伸びた6mのリンガムは、多くの巡礼のゴールにもなっています。 |
|
――Sri Ganesha (豊穣の神)――
象の頭を持つ神ガネーシャはシヴァ(マハデヴァ)とパルヴァティの3人の息子の一人。
子供を欲しがるパルヴァティが、沐浴の際、出てきた垢を子供の形にこねると、そこにガネーシャが誕生。
その幼児期、パルバティを訪ねようとした父シヴァ神の邪魔をして怒りをかい、その首を切り落とされる。
息子ガネーシャの罪を許し、刑罰を与えるため、傍にいた象の頭が与えられることになりました。 |
――Narmada−Devi(川の女神)―― |
ワニに乗るナルマダ・デヴィ |
ガンガー、ヤムナ、カウベリ、ゴダヴァリ、およびナルマダはインドの5つの神聖な川として知られています。
シヴァ神の娘である女神ナルマダは、シヴァの額から落ちた汗のしずくより誕生。
4本の手にはシヴァリンガム(ナルマダ川にあるすべての石はシヴァリンガムといわれる)とアムリタ/アムリット(聖なる蜜)の壷、破壊力を示す三椏槍を持ち、スヴァスティカの手で運を約束します。
上空にはヴェーダの三大神、ブランマー、ヴィシュヌ、シヴァが花を降りそそいで賛美しています。聖河ナルマダについての詳しいレポートは写真集のオームカレシュワー、アマルカンタクをご覧ください。 |
人類・感覚の御者
人体を得た私達人類はカルマや知識においてその精神的発達をVirkruti-,Tschan-,Manu-,Brahma-・Atma-Vadi.に段階付けることができます。
神は個人的な愛情に満ちた交流(バクティ ヨガ)を奨め、神を受け入れない自己主義な人々は、ねたみを持ちながら毎日働くことになるでしょう。バガヴァッドギータの16章では神的・悪魔的な資質について知ることができます。人はその自由な意志と努力によって、人生を達成するために精神的な発達をより深めることができます。すなわち13の感覚(学ぶ5、働く5、制御3)を持つ人間は84万の生命形態の中で最も優れた機能を与えられ、その肉体を用いてヨガを修練することが可能なのです。だからこそヨギは人体をヨガの道具として大切に取り扱います。
|
写真集に聖地(Tirthas ・ Devasthan)についてのレポートがあります。 |
To be Vegetarian is Nonviolence in Action.
背景画
(1024X768):
幸運の女神ラクシュミにマッサージされ、 乳海に浮かぶ蛇のベット(Sesha)に横たわるヴィシュヌ神。 |